生きるために精神と身を削る|『神さまを待っている』(畑野智美)【読書感想・書評】

この記事では、畑野智美さんの著書『神さまを待っている』の紹介、読んだ感想をまとめています。

私が『神さまを待っている』を読もうと思ったきっかけは読書熊さんのレビューを読んで興味を持ったからでした。

»頼れないという貧困ー読書感想「神さまを待っている」(畑野智美さん)

家賃も光熱費も払えない、仕事にも就けない、こんな状況に陥ったことのない私にはあまりにもリアルで残酷な世界だと感じてしまいました。

そして、いつ自分の身に同じような状況が起きてもおかしくないとも思いましたね。

詳しい感想は後述していきます、『神さまを待っている』は以下に当てはまる方にオススメしています。

 

こんな人に『神さまを待っている』はオススメ

・リアルなお話が読みたい方
・「貧困女子」というワードに興味がある方
・というか、女性全員に読んでほしい!

 

少しでも「読んでみたいかも」と思った人は、ぜひこの後の概要や感想もチェックしてみてくださいね。

 

『神さまを待っている』本の概要

文房具メーカーで派遣社員として働いていた26歳の女性は、正社員になれず、家賃が払えなくなりあっという間に貧困になだれこんでいく。漫画喫茶で寝泊りして、菓子パンで腹を満たす生活から抜け出すために、彼女が選んだのは「出会い喫茶」でお金を稼ぐことだった。生きるために「ワリキリ=売春」をしなくてはいけないのか。

(引用:「BOOK」データベース)

神さまを待っている』は2018年10月26日に単行本が出版されました。

表紙の女性が本当に神さまを待っているような姿が印象的な本です。

ページ数は約300p、内容が非常に面白いので早い人は1日で読み終わるでしょう。

畑野智美さんの著書紹介

畑野智美さんは『神さまを待っている』以外にも、『国道沿いのファミレス』『海の見える街』『南部芸能事務所』などの作品を生み出しています。

 

私は『神さまを待っている』しか読んだことがないのですが、『海の見える街』は名前だけ知っていますね!

 

 

『神さまを待っている』感想

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リアルすぎる描写に引き込まれる

『神さまを待っている』の魅力の一つが、作者の体験に基づいたリアルな心情描写です。

主人公の愛が正社員になれずに苦しい思いをしているシーンや、ホームレスとしての生活と心との葛藤など読んでいるこっちがツラくなってくる描写がグッときました。

お金を早く稼ぐのであれば、出会い喫茶を使えばいい。

でも倫理的に男の人からお小遣いをもらって稼ぐのは精神がすり減る。

日雇いのバイトか出会い喫茶か、葛藤しながらどんどんお小遣いをもらうことへの罪悪感がなくなって、落ちていく感じがとてもリアルだと感じました。

仮に、自分が貧困女子になったときに同じような状況になるのがありありと想像できました(((;゚Д゚)))

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頼れる人がいないという貧困

私はストーリーの前半で、主人公の愛がもっと両親や雨宮(友達)に頼らないあたり、プライドが高い子のかなと思っていました。

しかし、母は亡くなっていて父は新しい家庭を築いているので頼りたくても頼れないの状況であるのは納得できました。

親に頼れないからこそ、友達に頼るべきだったのかなと個人的は思いました。

現状に行き詰まっていて、今の暮らしを変えたいのであればなおさら。

後に「貧困」とはお金がないことではなく、頼れる人がいないことであると気づく部分には言葉があまりにもリアルすぎて考えさせられる内容でした。

貧困というのは、お金がないことではない。

頼れる人がいないことだ。

わたしには、頼れる家族がいない。(p.272)

愛には本当に頼れる人がいなかったのか、雨宮に頼ってもよかったのではないかとやはり思ってしまいました。

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いくらあれば幸せになれるのか

本書の中でさらに考えさせられた内容が以下の「人間の欲望」についてです。

しかし、もっと、もっと、と願う気持ちには、果てがない。

どれだけお金があれば、裕福だと感じられて、満足できる生活を送れるのだろう。(p.219)

人間の「もっと」という欲望に果てはないんですね。

追い込まれれば追い込まれるほど、より顕著に欲望が出てくるのを本書を通して感じました。

本来、幸せはお金でどうにかなるものではないはずですが、それは「生活ができる一定のお金」がある場合の話だと痛感しましたね。

私も主人公の愛のように、住む場所もなく食費も払えない状況になったらより一層「お金」に取り憑かれてしまうんだろうな、、、

 

感想まとめ

・とにかくリアルな貧困の現状を知れる
・「貧困」とは何なのか考えさせられる
・いくらあれば幸せになれるのか

おわりに:貧困女子の気持ちと幸せを感じられる一冊

畑野智美さんの著書『神さまを待っている』の紹介、読んだ感想をまとめていきました。

少しでも本書に興味を持っていただけたら嬉しいです!

普段、読むことのあまりないジャンルを読むことができとても新鮮で刺激的でした。

また、女性の方には一度読んでいただきたいなーと思う作品でした。

あなたの感想をぜひ聞いてみたいですヾ(*´∀`*)ノ

今回紹介した本はこちら↓

 

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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